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2.成年後見の開始と業務

成年後見が始まるとどうなりますか?
 本人がご自身で判断ができない場合(判断能力が全くない≒精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある場合)に、後見開始の審判とともに本人を援助する人として成年後見人が選任されます。この制度を利用すると、家庭裁判所が選任した成年後見人が、本人の利益を考えながら、本人を代理して契約などの法律行為をしたり、本人または成年後見人が、本人がした不利益な法律行為を後から取り消すことができます。(【比較】保佐人や補助人と異なり、後見人には、広範な代理権及び取消権が付与されます。)
 ただし、自己決定の尊重の観点から、日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については、取消しの対象になりません。

 後見が開始されると、印鑑登録が抹消されるほか、資格などの制限があります。

「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある場合」とは具体的にどのような状態ですか?。
 身体上の障害を除くすべての精神的障害(知的障害、精神障害、認知症、外傷性脳機能障害等)により、法律行為の結果が自己にとって有利か不利かを判断することができない程度の状態といえます。
成年後見人はどのような仕事をするのですか?
 成年後見人の主な職務は本人の心身の状態や生活状況に配慮しながら、財産を適正に管理し、必要な代理行為を行うことです。
 成年後見人は、申立てのきっかけとなったこと(例えば、相続登記、保険金の受取、相続放棄の申述等)だけをすればよいものではなく、後見が終了するまで、行った職務の内容(後見事務)を定期的に又は随時に家庭裁判所に報告しなければなりません。家庭裁判所に対する報告は、本人の判断能力が回復して後見が取り消されたり、本人が死亡するまで続きます。
 後見人になった以上、本人の財産は、あくまで「他人の財産」であるという意識を持って管理していただく必要があります。後見人に不正な行為、著しい不行跡があれば、家庭裁判所は後見人解任の審判をすることがあります。後見人が不正な行為によって本人に損害を与えた場合には、その損害を賠償しなければなりませんし、背任罪、業務上横領罪等の刑事責任を問われることもあります。
成年後見人は、包括代理権をもっているようですが、どのようなことであっても、代理人として権限を行使できるのでしょうか。
 たしかに、後見人に付与される代理権は、被後見人の財産行為全般について広く及びます。これは、被後見人が事理弁識能力を欠く常況にある以上、財産行為全般について後見人の援助が必要であるためです。ただし、次の場合には代理権が一定の制限を受けます。

 ア 居住用不動産を処分する場合(民859条の3)
  後見人が被後見人の居住の用に供する不動産を処分(建物及びその敷地の売却、居住アパートの賃貸借契約の解除等)する場合には、今日の住環境の変更が被後見人の精神面に与える影響の大きさを考慮して、あらかじめ家庭裁判所の許可を得なければなりません。

 イ 被後見人の行為を目的とする債務を負担する場合(民859条2項,824条ただし書)
 例えば、雇用契約の締結のように,被後見人が労務の提供をするなど、被後見人自身の行為を目的とする債務を負担する場合は、後見人は、被後見人の同意がなければそのような法律行為を代理して行うことができません。

 ウ 後見監督人の同意を要する場合(民864条)
 後見監督人が選任されている場合に、後見人が被後見人に代わって営業若しくは民法13条1項各号に掲げる行為をするときには、後見監督人の同意を得なければなりません。

 エ 後見人と被後見人との利益が相反する場合
 被後見人との間の利益相反行為については後見人に代理権がなく、特別代理人を選任し、これに代理行為をさせなければならない(民860条,826条)。
 利益相反行為について後見人が代理行為を行ったときは無権代理行為になり、原則として、無効となります。

 オ 身分行為の代理
 婚姻、離婚、認知、養子縁組、遺言等の身分行為は、被後見人の自由な意思に基づくことが求められ、代理に親しまない一身専属性の強い行為であるから、後見人が代理してこれらの行為を行うことはできません。

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