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会計限定監査役の登記(平成27年5月1日から)

平成27年5月1日から会計限定監査役の登記が必要となりましたが、どのような際に、どのような書類を提出して登記をしなければならないのでしょうか。
下記のとおり、ご説明いたします。

第1 会計限定監査役の登記

1.会計限定監査役とは

 監査役には業務監査と会計監査の二つの職務があります。業務監査とは、取締役が会社の職務を法律・定款の決議に従って行っているか、著しく不当な行為はないか監査することです。一方、会計監査とは、会社の作成する計算書類等が適正に処理されているかを監査することです。全ての株式につき譲渡制限規定のある会社(監査役会設置会社と会計監査人設置会社は除きます)は、その監査役の権限を会計監査に限定することができます。

2.会計限定監査役の登記とは

 平成27年5月1日から施行された改正会社法等により、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定め」がある株式会社については、その旨を登記しなければならないこととなりました。

 また、この改正に伴い、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定している株式会社は平成27年5月1日以降に就任又は再任した監査役について、その役員変更の登記を申請する際には、併せて「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある」旨を登記申請する必要があります。

 なお、特例有限会社の監査役については、当然に、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある」ものとみなされますので、当該登記の必要はありません。

 

第2 登記の事由及び登記すべき事項

1.申請書に記載する例

■登記の事由
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある旨
■登記すべき事項
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある

参考

2.別紙等申請書以外に記載する例

「役員に関する事項」
「資格」監査役の監査の範囲に関する事項
「役員に関するその他の事項」
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある

参考

3.登記原因日付

 会社法附則(平成二六年六月二七日法律第九〇号)22条1項に「この法律の施行の際現に監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社は、この法律の施行後最初に監査役が就任し、又は退任するまでの間は、新会社法第911条第3項第17号イに掲げる事項の登記をすることを要しない」とあり、改正法施行以前からの会計限定監査役である場合には、登記原因日付は登記することを要せず、また登記記録には変更日が記録されません。

 したがって、上記以外の場合には、登記原因日付を記載しましょう。

第3 監査役設置会社の注意点

1.登記の要否の判断基準

(1)みなし会計限定監査役設置会社

 平成18年4月30日以前に設立された株式会社であり、下記の4つの要件を全て満たす会社は、「会計限定監査役の定めがある旨」の登記が必要となります。

① 平成18年5月1日当時、資本金が1億円以下であり、かつ、最終の貸借対照表の負債の部に計上した金額の合計が200億円未満であること。
② 平成18年4月30日以前から現在まで株式の全部に譲渡制限の規定があること
③ 平成18年5月1日から現在まで、監査役の監査の範囲について、定款を変更していないこと。
④ 監査役会及び会計監査人を設置していないこと。

(2)会計限定監査役設置会社

 [α]平成18年5月1日以降に設立された株式会社及び[β]平成18年4月30日以前に設立された株式会社で、かつ、平成18年5月1日以降に譲渡制限規定を設定した株式会社が、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定め」をしている場合には、「会計限定監査役の定めがある旨」の登記が必要となります。会計限定監査役を設置している会社とは、下記の3つの要件を満たす会社です。

① 株式の全部に譲渡制限の規定がある。
② 監査役会及び会計監査人を設置していない。
③ 会計限定監査役の定めがある。

2.添付書面

(1)みなし会計限定監査役設置会社

 次の①②いずれかの書面を提供しなければならない。①会計限定監査役の定めが記載された定款、②①の定款が提供できない場合には、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあることを証する書面(※1)

(2)会計限定監査役設置会社

 次の①②いずれかの書面を提供しなければならない。①会計限定監査役の定めが記載された定款、②会計限定監査役の定めを決議した株主総会議事録

(※1)監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあることを証する書面

 当会社は,平成18年5月1日当時,現に資本金の額が1億円以下であり,最終の貸借対照表の負債の部に計上した金額の合計額が200億円未満である株式会社であったことから,会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第87号)第53条の規定により,監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるとみなされており,その後現在に至るまで当該定款の定めの設定又は廃止に係る株主総会の決議をしておらず,当該みなされた事項を定款に反映していないため,定款又は株主総会の議事録を添付することができませんが,当会社は当該定款の定めがあるとみなされた株式会社であることを証明します。

年月日

    本店

    商号

    代表取締役◯◯ 印

3.登録免許税

 申請1件につき1万円(ただし、資本金が1億円を超える場合は3万円)(※2)
(※2) 役員変更登記と同時に申請することができ、その場合の登録免許税は、役員変更登記分のみであり、追加の登録免許税は必要ありません。

4.その他注意点

 「取締役等の会社に対する責任の免除に関する規定の登記」がされている場合に、「会計限定監査役の定めの登記」をする場合は、「取締役等の会社に対する責任の免除に関する規定の登記」の廃止又は抹消が必要となる場合があります。

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