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遺言執行者

私は甲銀行の銀行員です。甲銀行の預金取引先Aが死亡して相続が開始しました。Aは、甲銀行の預金をBに遺贈するとの遺言を遺しており、遺言執行者Cが選任されています。今般Cが来店して、受遺者Bが受けた預金全額の払い戻請求がされたのですが、このまま支払いに応じてよいでしょうか?
遺言執行者が選任されている場合には、遺言執行者が相続人の代理人となりますので、遺言執行者の請求に応じても問題はありません。一方で、遺言執行者が選任されていない場合には、裁判所で遺言執行者選任の申立てを行うか、相続人全員の同意が必要ということになります。

遺言執行者とは

 遺言執行者とは、遺言書の内容を具体的に実現する人をいいます。遺言の効力が発生したあとは、遺言の内容を実現させることになりますが、遺言者は既に死亡しているため、遺言者に代わって遺言を執行する者が必要となります。遺贈の場合には、相続人全員が義務者として手続に関与することが可能であっても、遺言の内容によっては相続人の利益に反するため、相続人以外の者に遺言を執行させた方がよい場合もあります。このように遺言書に書かれている内容・趣旨にそって、相続財産を管理し名義変更などの各種の手続を行う者を遺言執行者といいます。

 なお、法人も遺言執行者になることができます。

 

遺言執行者の立場

 遺言執行者は、実質的には亡き遺言者の意思を実現させるための遺言者の代理人です。ただ、死亡した者の代理人となることはできないので、民法は、遺言執行者の財産上の行為の効果が相続人に帰属するとの理由から、遺言執行者を相続人の代理人とみなしています(民1015条)。
 なお、遺言の執行が受遺者にとって利益となるため、遺言執行者があたかも受遺者の代理人として職務を行っているような印象を受けますが、遺言執行者は遺贈においての遺贈義務者側の代理人なので、受遺者の代理人ではないことに留意すべきです。

 

遺言執行者の定め方

遺言書による指定

 被相続人は、遺言で1人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができます(民1006Ⅰ)。遺言の執行は、特定遺贈、認知、廃除等、執行を必要とする遺言事項の存在を前提とするから、これらの事項が遺言の内容となっていない場合には、遺言執行者の指定は無効(無意味)となります。

家庭裁判所による選任

 遺言執行者がないとき、又はなくなったときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求によって、これを選任することができます(民法1010条)。家庭裁判所への申立書には、通常、遺言執行者の候補者を記載しておきます。 遺言執行者がないときとは ①指定または指定の委託がない、②指定された者が就職を拒絶した場合などです。 一方、遺言執行者がなくなったときとは 遺言執行者につき死亡、解任、辞任、資格喪失などの事由が生じた場合などとなります。

 

遺言執行者の必要性

 遺言の内容によっては、相続分の指定や遺産分割の禁止のように、遺言執行を必要としないものもあります。また、特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言は,被相続人の死亡時に直ちにその特定の遺産が特定の相続人に「相続」を原因として承継されるものであるので、遺言執行者の職務は顕在化しません(最三小判平成7年1月24日)。

 しかし、遺言執行を必要とするものも多くあります。たとえば、認知の遺言があればその認知届をしたり、相続人以外への遺贈があれば引渡しや登記という執行が必要になます。また、遺言の内容が遺言執行者による執行を要しない場合でも、遺言執行者を指定しておくことは、相続人間の紛争を緩和することが期待できます。

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