リバースモーゲージとは?
 リバースモーゲージとは、所有している自宅に担保権を設定して、金融機関等と締結した継続的金銭消費貸借契約に基づいて毎月の生活資金の融資を受け、借受人が死亡した場合には担保に入れていた自宅を処分し返済するという融資形態をいいます。通常の融資が最初に一括して借りたものを定期的に返済し完済に至るのに対し、リバース(逆の)モーゲージ(抵当融資)は継続的金銭消費貸借契約に基づき毎月一定の額を借り、貸付限度額に達するという逆の流れになります。
リバースモーゲージはどのような場合には使われますか?
 リバースモーゲージは、自宅と土地はあるが、現金収入が少ない高齢者に対し、その居住用不動産を担保にして毎月の生活費を融資することにより、その在宅生活を安定させ、自立の支援を図っていくために使用されます。なお、リバースモーゲージには、民間金融機関の商品のほかに、低所得世帯を貸付対象とした社会福祉協議会が実施するものがあります。
被後見人がリバースモーゲージを利用する場合の注意点はありますか?
 被後見人がリバースモーゲージを利用する場合、被後見人の居住用不動産に担保権を設定するため、後見人は家庭裁判所に対し、居住用不動産処分許可の申立てをする必要があります。
 居住用不動産処分許可の申立書には、リバースモーゲージを必要とする理由、リバースモーゲージの利用に伴うリスクの検討結果等を記載する必要があります。
 後見人は被後見人のリバースモーゲージの利用に当たっては商品や制度の内容を詳細に検討の上、リスクを検討しなければなりません。
【専門】リバースモーゲージにより担保権を設定する場合の居住用不動産処分許可審判の主文例を教えて下さい。

 申立人が、成年被後見人に代わって、下記の行為をすることを許可する。



 成年被後見人と社会福祉法人○○社会福祉協議会との間で締結する継続的金銭消費貸借契約に基づき、同人が同法人に対して負担する債務の担保として、成年被後見人が所有する別紙物件目録記載の不動産に対して次のとおり根抵当権を設定すること。
(1)極度額      1000万円
(2)被担保債権の範囲 継続的金銭消費貸借契約による債権
(3)債務者      成年被後見人