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【要件事実】否認と抗弁

1.否認と抗弁

 否認と抗弁は,両方共,被告の反論であるが,下記のとおり差異がある。

2.否認

 否認とは,原告の主張する請求原因事実とは両立しない事実を主張することをいう。
 例えば,売買契約を締結しておらず,売買代金支払請求権は発生していないという主張である。

(1)否認の種類

①単純否認

 真実でないといって否認することをいう。

②理由付き否認【積極否認】

 相手の主張する事実と全面的または部分的に両立しない事実を主張して否認することをいう。
 例えば,被告が「私は,原告が甲土地を勧めてきたため,甲土地の購入を検討しました。しかし,マイホームを建てるには甲土地の立地が良くありませんでした。結局,私は甲土地はマイホームの建築に向かないと考えたため,売買契約の締結にはいたりませんでした。」という主張である。
 この売買契約を締結しなかったという事実は,原告の主張する売買契約を締結したという事実と両立しないので,被告の言い分は,原告の「売買契約の締結」という請求原因の主張に対する否認に該当する。そして,「甲土地はマイホームの建築に向かないと考えた」という主張は,売買契約の締結を否認する理由に該当する。このように,理由を述べて否認することを,積極否認または理由付き否認という。

 答弁書・準備書面等の作成の際に,否認の理由は,認否の欄に記載する方法もあるが,原告(又は被告)の主張欄,つまり抗弁の欄に記載することも多い。

(2)民事訴訟規則

 準備書面において相手方の主張する事実を否認する場合には、その理由を記載しなければならない(民事訴訟法規則79条3項)。また,文書の成立を否認するときは,その理由を明らかにしなければならない(民事訴訟法規則145条)。その趣旨は,①争点を特定すること,②否認理由の合理性そのものが問われることにより,理由も無く単に争うためだけの否認が排除され,争点が事実上集約されること,③その理由が明らかにされることにより,否認者側から間接事実が提示され,その後,主張者側からも間接事実が主張されることになるため,争点の深化が図られることにある。

3.抗弁

 抗弁とは,①原告の主張する請求原因事実と両立し,②請求原因から生じる法律効果を妨げること,すなわち障害し,消滅させまたは阻止する事実を主張することをいう。
 例えば,売買契約は締結したが,既に売買代金を全額支払っており,売買代金支払請求権は消滅したという主張である。
 この抗弁に対して,抗弁と両立し,抗弁から生じる法律効果を妨げて,請求原因の法律効果を復活させる事実を主張することを再抗弁という再抗弁以下の主張は,再々抗弁,再々々抗弁と続く。

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