「あいち銀行」のあいちFGと「三十三銀行」の三十三FGが経営統合
三十三銀行名は当面変更なし 三重の三十三FGとあいちFGが来春統合
三重県松阪市京町に本店を置く㈱三十三フィナンシャルグループ(本社=四日市市、道廣剛太郎代表取締役社長)と、名古屋市に本店を置く㈱あいちフィナンシャルグループ(伊藤行記代表取締役社長執行役員)が、13日午後4時半から名古屋市のホテルで記者会見を開き、経営統合に向けて協議・検討を進めていくことで合意に至った経緯と、今後のスケジュールについて説明した。両社は同日午前にそれぞれ取締役会を開き、統合の方向で合意すると決議した。予定では9月に最終契約、12月に両社臨時株主総会で決議、来年4月1日に統合する。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/7bc9ecf393f782c73ca0214ecdd0c6fe51b746a7
夕刊三重新聞
今回の統合は、あくまで親会社である「持株会社(FG)間」の合併にとどまります。傘下の事業会社である「あいち銀行」および「三十三銀行」については、当面の間2ブランド体制を維持することが明言されているため、現行の抵当権者(各銀行)に直接の変更は生じません。つまり、登記業務において直ちに動きがあるわけではありません。
しかし、登記業務以上に司法書士が注視すべきなのが「債務整理実務」への影響です。両行のブランドが維持されるとはいえ、同じグループ傘下に入ることで、以下のような実務上の変化が生じる可能性があります。
①将来の合併を見据えた「口座凍結・相殺」リスクへの配慮: 現状は別法人であるため、たとえば一方の銀行に介入通知(受任通知)を送付しても、直ちにもう一方の銀行口座が凍結され、預金が相殺されることは原則としてありません。しかし、将来的な事業会社(銀行)同士の合併を見据えると、「あいち銀行でカードローンを利用しており、三十三銀行を給与振込口座にしている」といった依頼者に対しては、将来のリスクを先回りして考慮する必要があります。依頼者からのヒアリングをより丁寧に行い、給与口座の変更を促すなど、一歩踏み込んだリスク管理とアドバイスが不可欠になります。
②情報共有と方針の統一化(任意整理の和解基準など): 持株会社の統合に伴い、グループ内で顧客の信用情報や債権回収のノウハウ、ブラックリスト情報などが共有される可能性が高まります。たとえば、「あいち銀行」と「三十三銀行」の双方に債務がある依頼者の場合、グループ内で対応方針が統一され、任意整理の交渉窓口や和解条件(将来利息の免除基準や、許容される分割回数など)がこれまでと変化したり、より厳格化されたりする可能性があります。
③系列の保証会社・債権回収会社(サービサー)の再編: 銀行本体の合併に先立ち、両グループが抱える系列の信用保証会社やサービサーが統合・集約されるケースは金融再編において非常によく見られます。代位弁済後の債権者が変わったり、回収スタンスが変化したりすることで、日々の交渉実務におけるアップデートが求められます。

