債務整理の道標004~商工ローン問題
目次【クレサラと債務整理の歴史04】
実質無料の債務整理
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メール・LINEでのご予約・お問い合わせはこちら お気軽にご連絡ください。第1 クレサラと債務整理の歴史
1.債務整理の道標について
「債務整理の道標」とは、なんですか?
詳しくは、次のページをご覧ください。
2.今回はどんな話?
第2 平成10年頃から平成11年頃
1.大手貸金業者の株式上場
株式上場は、儲けている証拠になるのですか?
はい。詳しくは話をしませんが、儲けていないと、株式上場はできません。
2.不動産担保ローンが積極的に利用されていた
はい。当初、サラ金(貸金業者)は、無担保無保証を売りにしていました。しかし、次第に貸金業者の中には、不動産担保ローンの取り扱いを始める業者も現れるようになりました。
特に、平成10年頃は、過剰融資による自己破産が増えてきた時代でした。そこで、サラ金(貸金業者)は、不動産を所有する顧客には「不動産担保ローン」を強引に勧めることも多かったようです。そして、不動産担保を利用して他社に対する債務を清算(「おまとめローン」)をしても、今度は清算した他社から執拗な貸付けの勧誘を受けて借入れをしてしまい、借入額が一気に増大することになり、たちまち返済に行き詰まることが多かったようです。
また、この頃には、不動産担保ローンだけではなく、「商工ローン問題」が社会問題になりました。
3.商工ローン問題が社会問題に
商工ローン問題とは、どのような問題ですか?
商工ローンとは、手形貸付けを利用したローンとなります。商工ローン業者は一般の消費者への貸付はせず、自営業者、中小企業を顧客として高利で貸し付ける業者となります。①手形は6ヶ月間の間に2回不渡りがあると銀行取引停止となるため、借主である事業者は、手形が不渡りにならないよう商工ローン業者の求めに応じてさらに借入れをしてその場しのぎをし、さらに債務を増やす結果になることと、②事業者が返済困難になると連帯保証人(親族だけでなく不動産を所有している知人、第三者なども多かった)の給与差押えをしたり、不動産の強制執行を申し立てるなど、裁判手続きを利用した取立てが行われており、その回収方法が問題視されていました。
商工ローン問題が社会問題化したきっかけは、商工ローン業者の取立てを電話録音した音声がマスコミに公表され、それが大きく報道されたことです。「金が返せないなら、腎臓売れ、目ん玉売れ」と恐喝するその取立ての実情が大きな反響を呼んだのです。例えば、日本弁護士連合会は、下記のとおり、1999(平成11)年10月22日、「商工ローン問題についての意見書」を発表しています。
商工ローン問題についての意見書
1999(平成11)年10月22日
日本弁護士連合会
高利商工ローン業者による被害が多発して深刻な状況にあることに鑑み、当連合会は、金融監督庁に対し、早急に下記の対策を求める。
1. 金融監督庁は、商工ローン業者に対し、以下の監督権限を行使すべきである。
(1)顧客に対し、その必要とする以上の金額の借入の勧誘や、借入意欲をそそるような勧誘行為を行うことを中止させること
(2)保証契約を締結するに際し、主債務者及び保証人の支払能力を十分審査し、それぞれの支払い能力を上回る契約の締結を中止させること
(3)根保証契約が一般になじみのないことに鑑み、根保証の意味、保証期間、既存債務についても保証の範囲に入ること等、保証人となろうとする者に対し、根保証の意味、保証期間、既存債務もこの保証の範囲に含まれること等、根保証契約の内容に関する重要事項を説明させること
(4)根保証人に交付する根保証契約書には、右重要事項及び根保証人の住所、氏名、それぞれの保証限度額ならびに物的担保がある場合には、その内容について記載を義務づけること。
(5)根保証人に対しても、融資実行のつど、契約金額、期間、金利等、貸金業規制法(以下、「規制法という」)17条2項に定める事項を記載した書面を交付させること
(6)取立に際しては、規制法21条違反の行為を行わないよう指導を徹底すること
(7)(5)、(6)項違反については、貸金業者に対し規制法36条による業務停止処分を含む厳格な処分を行うこと
2. 金融監督庁は、次の具体的対策を講ずるべきである。
(1)過剰与信の禁止を実効あらしめるための基準を無担保・無保証の貸付と同様に事務ガイドラインに定めること
(2)根保証人に対する根保証契約についての重要事項の説明義務を、規制法ないし事務ガイドラインに具体的に規定すること
(3)出資法5条2項の上限金利を、少なくとも利息制限法の上限金利まで引き下げること
(4)深刻な被害の実状に鑑み、根保証人に保証契約の無条件解約ができる制度の創設について検討すること
(5)商工ローン業者に対する苦情の受理については、業者登録の所轄財務局以外の財務局ないし財務事務所においてもこれを受け付け、適切な対策を講じる体制を早急に整備すること
https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/1999/1999_6.html