債務整理の道標005~ヤミ金被害の拡大・特定調停と個人再生・ロプロ判決

目次【クレサラと債務整理の歴史05】

実質無料の債務整理

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第1 クレサラと債務整理の歴史

1.債務整理の道標について

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質問者

債務整理の道標」とは、なんですか?

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司法書士 中嶋剛士

詳しくは、次のページをご覧ください。

2.今回はどんな話?

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質問者

今回も、「クレサラと債務整理の歴史」という話ですが、今回は、どんな話ですか?

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司法書士

 今回は、平成11年頃から平成15年頃のクレサラと債務整理の話になります。

 ①ヤミ金業者による被害が拡大する一方で、②平成12年には特定調停法が施行されるようになり、③その翌年の平成13年には民事再生の改正が施行され、個人再生手続が始まりました。④また、平成15年には「ロプロ判決」とも呼ばれている債務者にとって非常に有利な判決(最判平成15年7月18日民集57巻7号895頁)も出されました。 

 この時期から、弁護士・司法書士の債務整理(「任意整理」「自己破産」「個人再生」「消滅時効」「過払金」)が債務者の生活再建にとって非常に有効になってきました。

第2 平成11年頃から平成15年頃

1.ヤミ金業者による被害の拡大

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質問者

前回の話では、「不動産担保ローン」や「商工ローン」が社会問題になっていたとの話ですが、今でも「ひととき融資」「給与ファクタリング」「クレジットの現金化」等で問題になっている「ヤミ金」はどうだったのでしょうか?

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司法書士

 平成11年頃から、ヤミ金融業者の被害が急増していました。出資法が、平成11年改正により、上限金利を40.004%から29.2%に引き下がった後も、従前のように金利40%での貸付が行われてたようです。当時は簡単に貸金業登録できたことから、貸金業登録をしながら違法金利で貸付けを行うヤミ金融業者も横行していました。また、貸企業登録をしていない業者の場合には、金利1000%を超えるような違法金利で貸付けを行うことも珍しくありませんでした。

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質問者

ヤミ金業者は、どのようにして集客をしていたのですか?

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司法書士

貸金業登録をしている業者の場合には、違法にならない金利で堂々と広告をして、その後、実際の契約の際には、違法な金利で貸付が行われていました。一方で、貸金業登録をしていない業者の場合には、堂々と広告をすることができないので、現在と同じく、路上に広告を貼り付けたり、自己破産の官報公告からダイレクトメールを送ったりして集客をしているようです。現在だとインターネット上での、ヤミ金も目立つようになってきていますが、当時(平成11年頃)は、インターネットがそれほど発達していなかったので、インターネット上でのヤミ金はそれほど多くなかったと思われます。

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質問者

ヤミ金業者に対応はどのようにして行われたのでしょうか?

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司法書士

 平成15年に、罰則の大幅強化などを盛り込んだいわゆるヤミ金融対策法が成立し(平成15年法律第136号による旧貸金業法、出資法の改正)、取締りの強化が進みました。しかし、無登録のヤミ金融はいまだに存在し、より悪質化しています。ヤミ金業者は、これからも政府が積極的に取締りの強化をしない限り、減ることはないと思われます。

ヤミ金融対策法のポイント(平成15年7月金融庁作成)

2.特定調停法の施行

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質問者

平成12年には、特定調停法が施行されることになったようですね? これは、なぜでしょうか?

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司法書士

 平成12年頃は、自己破産の件数が増大し、裁判所は自己破産の申立てよって逼迫していました。そこで、多額の負債を有する者が、自己破産手続をとることなしに債務返済の負担を軽減することができる制度として、特定調停法(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律(平成11年法律第158号))が制定されました。この当時は、特定調停法に基づく債務整理も積極的に行われていたようです。

 しかし、この特定調停は、調停の一種となりますので、「債権者が同意しないと調停が成立せず債務整理ができない」など致命的なデメリットがあるので弁護士や司法書士が積極的に利用することはほぼないと思われます。

 したがって、現在では、特定調停法に基づく債務整理はあまり行われていません。

3.個人再生手続の開始

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質問者

平成13年には、個人再生手続ができるようになったようですが? これは、なぜでしょうか?

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司法書士

 平成13年の個人再生手続の制度ができる前には、裁判所を利用した法的強制力のある債務整理は「自己破産」しかありませんでした。

 「自己破産」のデメリットの一つには、「自宅を失ってしまう」ということがあります。自己破産によって、自宅を失うことによって、債務者の生活再建はさらに遠のくことも少なくありません。そこで、債務者が自宅を手放さずに経済的更生を図れるように、個人再生手続という制度が定められたのです。

4.ロプロ判決(最二小判平成15年7月18日)

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質問者

「ロプロ判決」とも呼ばれている債務者にとって非常に有利な判決とは、どのような判決だったのですか?

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司法書士

 ロプロ判決(最二小判平成15年7月18日民集57巻7号895頁。)は、「みなし弁済」を認めなかった判決として非常な有名な判決です。

 この当時は、下級審判決では旧貸金業法43条のいわゆるみなし弁済を認める判決も散見されていましたが、ロプロ判決により、最高裁で「みなし弁済」が認められなかったことで、以後、みなし弁済規定を厳格に解釈する流れが定着し、次々と貸金業者側が敗訴する最高裁判決が出されることになりました。そして、この流れの中で、平成18年1月13日には、みなし弁済の適用を実質的に否定するほどに決定的な判決(最二小平成18年1月13日判決)がなされました。

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