【先例・通達】賃借権の設定の登記において他の不動産と合わせて定められた敷金を登記することの可否(令和4年12月12日民二1298号民事局民事第二課長通知)
令和4年12月12日民二1298号民事局民事第二課長通知
照会内容
賃借権の設定の登記の申請において、申請情報の内容として提供された敷金が他の不動産の敷金と合わせて定められたものである場合には、添付情報である登記原因を証する情報の内容から、当該賃借権に係る賃貸借契約が複数の不動産を一括して契約の対象とするものであり、敷金が当該賃貸借契約の対象である複数の不動産を一括して定められたものであることが明らかであるときであっても、当該賃借権の設定の登記は、不動産登記法(平成16年法律第号)第25条第5号により却下すべきと考えますが、いささか疑義がありますので照会します。
回答
貴見のとおりと考えます。
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私見・まとめ
従前の先例・通達と同様の趣旨の通達であると思われます。
昭和54年4月4日付け民事局第三課長電信回答
借賃(賃料)を「何番の土地,何番の土地,合計金何円」と記載した賃借権の設定の登記申請は,法49条4号(現行法25条5号)により却下するのが相当であるとされている(昭和54年4月4日付け民事局第三課長電信回答・登記関係先例集追Ⅵ650頁)。
登記研究606号199頁
事業用借地権の設定契約において,数筆に対する賃料等を一括して定める内容の公正証書が作成されている場合であっても,借地権の設定登記の申請書に各筆ごとに賃料等を明記すれば,事業用借地権の設定登記の申請をすることができる。