【逆転の発想】来年、司法書士試験に合格するために!

目次-【逆転の発想】来年、司法書士試験に合格するために!

1.司法書士試験の筆記試験の結果発表

 昨日(令和2年12月24日)は、司法書士試験の筆記試験の結果発表日でした。

 http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index3.html


2.過去最高に高い(?)合格率

今年の合格率は、なんと、『5.2%』と過去最高に高い合格率(?)でした。

 今年、司法書士試験に合格できなかった場合、自分であれば、『あぁ、なんて、自分は愚かなんだろう。過去最高に受かりやすい年に落ちるなんて…また、コロナ禍で不況が開始したら、有名大学の大学生が司法書士試験に参入してくるのだろうか…暇で優秀な人が司法書士試験に参入してきたら、もう、自分は受からないのではないだろうか。』などと考えていたかもしれません。

実際に今後はそのようになるのかもしれません。が、しかし、現時点では、さほど影響はないと考えられます。なぜなら、一昔前のように、①世の中は不況であるのに、②司法書士業界は過払いで好景気、という状況ではないからです。今後は、仮に、①世の中が不況になったら、②不動産売買が少なくなるので司法書士業界も同じように不況になる、というような状況になる可能性が高いと思います。非常に悲しい話ですが…

3.合格率が高い→合格レベルの水準が落ちている

 今年の合格率は、本当に高いです、一昔前のなんと1.5倍も受かりやすくなっています。合格率が高くなると、当然ですが、合格レベルの水準が下がります。「もう、これは別の試験ではないだろうか」と思うくらいです。なぜなら、ここまで合格率自体が高くなると、合格レベルに達成するまでの勉強量や勉強の質(=知識の完成度)が変わってくるからです。「求められている知識の完成度」が変わってくると、「求められている知識の内容(試験内容)」が一緒でも別の試験になります。

4.別の試験と捉える→「捨て問はつくれる!」

 一昔前の司法書士試験は、捨て問を作れませんでした。なぜならば、当時は基準点のラインも高かったし、合格までに要する総合点も高かったからです。「捨て問を作る」なんて考えでは、受かりません。

 しかし、ここ最近の司法書士試験では、どうでしょうか? 絶対に、捨て問を作れないでしょうか? 逆転の発想です。「捨て問は作れる!」…今年の基準点や合格総合点から、そうは思えませんか? もし捨て問を作れるのであれば、作った方が早く・確実に合格できます。現に、私は、行政書士試験に大学2年生のときに1ヶ月の勉強で合格しましたが、会社法は捨ててましたし、一般知識の勉強はしても意味ないと決めつけて、過去問すら目を通していません。その後、宅建にも1週間の勉強で合格しましたが、建築基準法等の細かい法令は捨ててました。これと同じようなことが、司法書士試験でもできるのではないでしょうか?

『捨て問を作るなんて、けしからん!』と波平ばりに怒鳴ってくる諸先輩方もいるでしょう。しかし、試験の性質が変われば、勉強方法もそれに合わせて変えなければ、いつまで経っても受かりません。合格率は上がっても5.2%です。偏差値的には結構高いです(偏差値でいうと65くらいでしょうか。)。将来的には、『あの人、すごい勉強しているんだけど、民事保全法とか細かいところばっかり勉強してるから、受からないんじゃないの?』なんていう言葉が生まれてくるかもしれません。

 

5.捨て問を作るのであれば?午前は憲or刑、午後は民執民保か?

 さて、捨て問を作る勇気を持った人は、次に、捨て問にする教科を選ばないといけません。

 当然ですが、民法・会社法(商法)・不動産登記法・商業登記法法・民事訴訟法は配点が高いため捨て問を作れません。

 午前では、憲法と刑法であれば、捨て問にできるかもしれませんが、両方を捨てた場合、さすがに合格点には達しないでしょう。したがって、憲法か刑法のどちらかを捨てることになります。私的には、どちらも勉強してて楽しい科目で、どちらかというと刑法の方が好きですが、捨てるなら刑法だと思います。

 午後では、民事執行法・民事保全法という各1問のくせに各150~200ページくらい勉強する超非効率な科目はぜひ捨てたいところです。供託法・司法書士法は勉強量も少ないし問題の質も比較的簡単だし、捨てるのは勿体ないでしょう。

6.責任は負いません

 以上、受験生とのお喋りで1分ほどで思いたった話です。責任は負いません。そもそも、私は司法書士試験の予備校の講師でもないです。一介の実務家です。司法書士試験の受験勉強をしなくなってから、7年以上が経過しており、実務歴も補助者歴を合わせるといつのまにか10年を超えてしまいました。私の言うことなんて真に受けてはいけません。

 真面目に全科目勉強しましょう。全科目勉強しないと、実務では、ポンコツ扱いされるかもしれません。試験に早く合格するよりも、試験に合格した後に実務で活躍できる実力を身につけましょう。

 と、諸先輩方は言うかもしれません。しかし、私は、全く、そうは思いません。私は、なによりも「試験は合格することが大事」だと思います。したがって、今年、司法書士試験に合格できなかった方は、「捨て問を作る」という選択も考えて、来年の試験に望んでみてはいかがでしょうか?(繰り返し言いますが、「責任は負いません。」)


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