【本日結果発表】司法書士試験に合格したら…懸念はやはりコロナ
本日は、司法書士試験の筆記試験の結果発表日です。
http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index3.html
筆記試験に合格したら、事実上、司法書士試験に合格したことと同義ですので、本日は、司法書士試験受験生にとって、人生の分かれ道の日です。
さて、仮に、司法書士試験(の筆記試験)に合格したら、何をすればよいでしょうか。
私の時代ですと、研修のためのホテルの予約が最も大事なことでした。ホテルの予約が終わったら、その後は、新人研修の準備と認定考査(要件事実)の勉強です。
今は、新人研修の準備をしつつ、認定考査(要件事実)の勉強や(即独)開業の準備など、をする人が多いのではないでしょうか。
なぜならば、合格者の平均年齢が上がるにつれて、合格者の中で補助者経験者の割合が増えてきているからです。
長年、補助者の経験をしてきた人にとっては、すぐに開業をしたい人が多いのではないでしょうか。私自身も、合格した当時、補助者として4年目(だったはず)なので、すぐに独立したいと思っていました(当時は、過払いが少しは残っていましたし…)。
しかし、このコロナ禍で、(即独)開業の準備は、かなり厳しいと思われます。もちろん、人によって状況は異なりますが、少なくとも、私自身であれば、このコロナ禍での開業はできなかったであろうと思います。
なぜならば、また、コロナの影響で、裁判所や法務局が止まる(もしくは、非常に対応が遅れるような状態になる)かもしれません。役所が止まったり、対応が非常に遅れると、キャッシュフローの状況が一気に悪化します。事務所経営としては、非常に厳しくなります。
現在のところ、不動産決済に関しては、コロナの影響があまりないようですが、これからの状況に関しては、予想しにくいのではないでしょうか。不動産自体が動かなくなってきたら、いわゆる決済事務所は、補助者を解雇するしかないのではないでしょうか。
たしかに、このコロナ禍でよい条件のテナントが出てきています。開業融資も通りやすいかもしれません。むしろ、このコロナ禍で反響のあるサービス(例えば、債務整理(「任意整理」「自己破産」「個人再生」「消滅時効」「過払金」))をメインにして、開業をするというのも、良いのかもしれないです(ただし、債務整理(というか登記業務以外)は、実務経験がないで行うと非常に危険ですので、実務経験なしで債務整理をメインで開業するのは、オススメしません。登記業務は、試験で沢山勉強をしているので、即死レベルのミスはないと思われます。)。
さて、今のタイミングで(1)開業するか、(2)開業しないか、(1)①開業するにしても決済や相続などの典型業務をメインにするか、(1)②それともコロナ禍で反響のあるサービスをメインにするか、(2)①開業しないで就職するにせよ、決済事務所に就職してもよいか、(2)②それともコロナ禍で反響のあるサービスをメインにしているであろう事務所に就職するか…いずれにせよ、司法書士試験に合格したら、その後は、さらに難しく悩ましい試練が待っています。
「勝って兜の緒を締めよ」という諺もあります。
大変ですが、「司法書士」になるのであれば、これからも努力を継続し続けなければなりません。