減資(資本金の額の減少)

 株式会社の資本金の額は、貸借対照表上資本の部に記載し、かつ登記簿上公示されています。資本金の額を減少することを一般的に減資といいます。

 減資をした場合、欠損填補等をすることにより分配可能額が増加するため、終局的には剰余金の配当によって会社財産が流出する可能性があります。したがって、増資と違い、株主だけでなく会社債権者に与える影響も大きいため、株主総会の承認では足りず、債権者保護手続が必要です。なお、当該債権者保護手続は法定期間を短縮することができないため、増資のように最短1日で行うスケジュールはできないのでご注意ください。

 減資は、前述の通り欠損填補をして将来の剰余金配当を容易にした上で、同時に募集株式の発行を行い会社経営の再建を図ることを目的として行うケースが多いです。
 また、会社再建のために減資と増資を同時に行う場合、新たな出資者が経営権を取得することがあり、既存の株主の持株比率を下げるために株式併合又は自己株式の取得も併せて行うこともあります。
 一旦資本金額をゼロにする100%減資を行う場合には、株主を総入れ替えするため、反対株主も含め全ての既存株式の買取りを可能にするために、全部取得条項付種類株式を利用するケースが増えてきています

 当事務所では、減資(資本金の額の減少)の手続きに関しまして、登記に必要な各種書面の作成はもとより、会社債権者に対しての公告や催告手続きなど、一括してお手伝いさせていただきますので、是非お気軽にご相談ください。

 

ご依頼の流れ

1.事前相談・お見積り
 会社の定款など確認すべきことがございますので、まずはご連絡ください。ご連絡方法は、電話、メール、FAX等で対応しております。
2.打ち合わせ
 減資(資本金の額の減少)と減資に付随する手続きについて、ご説明をし、手続きの方法を決めていきます。
3.書類作成及び委任状に押印
  減資(資本金の額の減少)が可能か、調査し、書類を作成します。書類が完成しましたら、委任状に押印をいただきます。この時に登記費用をお支払いただきます。
4.登記申請
 当事務所が登記を申請いたします。
5.登記完了
 登記はおおむね1週間前後で完了します。
6.書類のお渡し
 登記が完了しましたら登記関係書類をお客様にお渡しいたします。