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民法3条の2(意思能力)

民法3条の2(意思能力)

1 新旧対照表

旧<平成32年(2020年)3月31日まで>

規定なし

新<平成32年(2020年)4月1日から>

第二節 意思能力
第三条の二 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

2 改正のポイント

ポイント ①意思能力を欠く者の行為は,無効であるとの判例(大判明治38年5月11日民録11輯706頁)を明文化した。

3 解説

(1)意思能力を欠く者の行為は,無効であると明文化

 意思能力を欠く者の行為は,無効であるとの判例(大判明治38年5月11日民録11輯706頁)を明文化した。

(2)意思能力の定義については規定せず

 「意思能力」の定義,無効の性質や主張権者・主張可能期間,行為能力制度との関係等についてはコンセンサスを得られず,立法化されなかった。

 中間試案では,「法律行為をすることの意味を理解する能力」とする理解がさしあたって示されていた(中間試案の補足説明7頁)が,改正法では規定されず。意思無能力の規定が「人」の章に置かれたことから,行為能力と同様,事理弁識能力に引きつけて理解することに親和的ではあるが,前者の理解が否定されたわけではないとされる(前者の立場からは,体系的には意思表示の章に置くべきだったとの主張がなされる(第96 回会議議事録2~3頁,山本敬三幹事発言・能見善久委員発言)。)。なお,前者の立場に立つならば,複雑な金融取引にあたっては,通常の判断能力を有する成人であっても意思能力を否定される場合があり得るとの議論もある。

(3)意思無能力を理由とする無効の性質については規定せず

 法制審議会では相対的無効とする考え方が多数であったようであるが,相対的無効と捉える場合の主張権者・主張期間に関する規定は置かれなかった。錯誤と平仄(ひょうそく)を合わせる形で効果を取消しとする立場も主張されたが,判断能力が不十分である者以外に取消権者がいない場合に,取消しを一定期間内に主張することを期待することへの憂慮が示されたため, 無効に落ち着いた。。

(4)意思能力者の日常生活に関する行為は無効

 成年被後見人が日常生活に関する行為(民法9但参照)をした場合に,状況如何では意思無能力無効を主張することができるのかについては議論があり得る。法制審議会では,この点に関して,意思無能力であっても,日常生活に関する行為は有効とする旨の規定を置くことも検討されたが,意思無能力者の保護がかえって損なわれる可能性があること,9条ただし書は,意思無能力状態でなされた日常生活に関する行為の無効を肯定する理解に基づいて立案されたとされること等から,見送られた(中間試案の補足説明10~11 頁)。

関連判例

大判明治38年5月11日民録11輯706頁

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